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カリフォルニア大学システムの多様性確保の試み

合衆国の大学に関する記事をUpします。

記事を書いたのはリチャード・ペレツ=ペナ(Richard Perez-Pena)さんです。元記事はここにあります。

アファーマティブ・アクション(affirmative action:マイノリティー優先制度)の見直しが広がっていると言う話です。

~~ここから~~

カリフォルニアでは大学の多様性確保は早い段階から始まる

カリフォルニア州アナハイムにて――最高裁が、大学入学に関わるアファーマティブ・アクションの行く末を決定付けるかも知れない事例について、熟考している間にも、アファーマティブ・アクションが無いとどうなるか、カリフォルニア州の事例が垣間見せてくれている。

カリフォルニアは早くからアファーマティブ・アクションを捨てた州の1つだ。同州は1996年、有権者が第209号発議(Proposition 209)を可決して以降アファーマティブ・アクションを捨て去っている。1990年代半ば、カリフォルニア大学システム全体で15%以上あったラティーノの新入生は12%に落ちた。黒人は4%から3%に落ちた。難関校のバークレイやロサンゼルス・キャンパスでは、落ち込みはさらに急激だった。

最終的にその数は回復する。ヒスパニック系住民の膨張を反映して、去年秋、新入生の25%はラティーノだった。黒人も4%になった。似たような減少と回復のパターンは、入学時の人種ファクターを削除した他州の大学でも見られる。

オースチンのテキサス大学の事案を含む最高裁判決は、数週間の内に下されると予想されているが、仮に判決で、大学入学時に人種や民族を考慮することを抑える、あるいは捨て去ることが決定された場合、ここカリフォルニアや、フロリダ、ミシガン、ワシントンを含む、大学入学時のアファーマティブ・アクションを不法とする州での経験は、公立大学において、人種的および経済的に多様な学生を集める為の、新たな道を差し示すことになるだろう。

これ等の州では、学生を選ぶ際、一連の新しいアプローチを試みている。例えば貧困とか、言語的障壁とか、学校のレベルの低さとか、問題を抱えた環境とかいった不利な条件を克服する為の援助を、入学申請者に与えている。このプロセスは非常に大きな興味を引き寄せているが、カリフォルニアにおいては、これは2つの目的を持ったアプローチの半分でしかない。例えばアナハイム高校3年生のエリック・ラミレス(Erick Ramirez)のような、貧困な環境によるハンディキャップを背負った学生は、中高生の段階から大学入学申請者を育てようと言う、州の大学システムが力を入れている施策から恩恵を得ている。

「私たちは入学者を連れてくるパイプラインを拡張しようと、たいへん熱心に働いています。それでもまだ膨大な努力が必要とされているんです。」カリフォルニア大学システムの長官であるマーク・G・ユードフ(Mark g. Yuodf)はそう言った。

カリフォルニアが注いだ努力の成果は、アファーマティブ・アクションの支持者と批判者共に、ある程度の満足を与えているようだ。アファーマティブ・アクションの支持者と批判者は共に、合衆国のシステムが人種では無く経済状況の多様性に軸足を移すことを賞賛している。批判者は、アファーマティブ・アクションはマイノリティーの中産階級を利するだけだと言う主張の正当性が立証されたと言う。人種を意識した入学の支持者は、当初の黒人とヒスパニックの新入生減少をシステムが逆転させた事は認識している。しかしまだ充分では無いと言う。人種に目をつぶった入学方式の利点がなんであるにせよ、大学入学に適切な単位を取るとか、SATやACTを受験するとか、必要な時に学業上の助けを得るとか、複雑な申請書類を適切に埋めるとか、難関大学へ申し込むとかいった事を、才能はあっても貧困であったりマイノリティーであったりする学生が行うケースは、そうで無い学生が行うケースより、やはり少ないのだ。

したがってカリフォルニアの公立大学、および国内の同じ様な大学の幾つかは、困難を抱えるコミュニティーの中へ積極的に深く関わるようになっていっている。学校、学生、両親と協力し、才能ある10代の若者を特定し、その多くを大学へ招き入れようとしている。

しかしながら、大学事務局が学生の選抜方法を変えると言うだけでは充分では無い。彼らは学生たちそのものを変えなければならないのだ。それも学生たちが入学願書を書くずっと前から。

エリック・ラミレスが住むこの辺りでは、ほとんどの親の収入は低く、家ではスペイン語を話している。そして多くは高校も卒業していない。彼の学校、アナハイム高校では、カリフォルニア公立大学入学資格を満たすような高いレベルのコースを履修する学生は、4人に1人しかいない。しかし、メキシコ生まれで建設作業員と学校職員の息子であるエリックは、複数の大学から入学許可書を受け取り、サンフランシスコ州立大学(San Francisco State)を選んだ。

18歳で成績が良く、テストの点も平均以上のエリックが、困難なバックグラウンドを持ってなかったとしても、同じ大学に入れたかどうかは誰にも判らない。しかし確かなのは、彼が予想もしなかったところから、かなりの援助を受けられたことだ。3年の間、近くのカリフォルニア大学アーバイン校の人間が、土曜日とか放課後とか夏休みの間に、彼と定期的に会っていた。そして、どの課目を履修するか助言し、学習を助け、SATの準備をし、大学のキャンパスを見学させ、入学願書や奨学金申込書の提出を助けた。

「最終的には自分の力だけで大学に入れたかも知れません。でもきっと自分だけだったらずっと大変だったと思います。」エリックは言う。「たぶんこんなに上手くは出来なかったでしょう。それに色んな可能性がある事も知らなかったと思います。」

こういった介在の必要性は、人種を入学の要素にするべきだと考えているユードフ(Yudof)氏のような人と、人種を基にしたアファーマティブ・アクションに対する高名な批判者で、リベラル系リサーチグループ、センチュリー基金のシニア・フェロー、リチャード・D・カーレンバーグ(Richard D. Kahlenber)のような人から、等しく強い支持を受けている。

「もしも、困難な環境の人を入学させる事を真剣に考えているならば、かなりなところまで手を差し伸べねばならないだろう。」カーレンバーグ氏は言う。「それは正しいことだ。しかし簡単ではない。そして安価でも無い。」

カリフォルニア大学アーバイン校は単独でこのような支援活動に年間700万ドルかけており、数百人の人間がこれに従事している。そのほとんどがパートタイムで、いつも給料を受けているわけでは無い。しかし同校は学区内にある数ダースの貧困地区に手を差し伸べているのですと、大学にある教育パートナーシップ・センターのディレクター、ステファニー・レイエス=トゥッチョ(Stephanie Reyes-Tuccio)は言う。

このようなプログラムの多くは第209号発議の前から存在していた。しかしこの発議の施行以後、カリフォルニア大学システムがプログラムに費やした金額は、1800万ドルから8500万ドルへジャンプアップする。そしてそれは、過去10年間に再び縮小されるまで維持されていた。

アーバイン校ではプログラム予算の減額を、自校の予算からのやりくりとか、連邦政府および民間機関からの補助金、さらにはテスト準備会社が無料で提供してくれたサービスまで使って埋め合わせていた。数年前からアーバイン校は在校生をパートタイムで底辺校に向かわせ始めた。

全盛期だった5年前にはアーバインのプログラムは24,000の学生に届いていたと、レイエス=トゥッチョ女史は言う。しかし予算の縮小でその数は10,000程度に減らされた。

カリフォルニア大学システム内の、他の9つの学部キャンパスでも、それぞれ同じ様な試みを行っている。それに付け加えて、バークレイを本部とする、より大きくて間口の広いカリフォルニア州立大学システムでもプログラムが運営されている。

各大学は、両親に助言するプログラム、成績優秀なコミュニティー・カレッジの学生を州内の上級大学へ導くプログラム、小学校や中学校の教師の教育法を改善し、課目に対する理解を深めるプログラムなどを持っている。しかし支援の中で最も大きなものは、底辺校に通う中学生や高校生に直接注がれている。エリック・ラミレスのような優秀な学生や、その他、大学へ行く可能性がある全ての学生へ向けて、幅広い努力が行われている。

アナハイム高校でのある日の午後、3年生25人がコンピュータ室に詰めかけ、笑ったりメッセージを送りあったりしながら、連邦政府のオンライン奨学金申し込みフォームに記入をしていた。この学生たちは、両親を導いて、英語を話す官僚機構を通り抜けさせなければならない。他に道は無く、家庭からは多くの支援を期待出来ない学生たちだ。このフォームを完成させなければ、誰も大学へは行けない。そして誰一人、自分だけでは完成させられそうも無かった。

ほとんどの学生は馴染みの無い単語、例えば「emancipated minor(保護者の許諾無しに働ける未成年)」とか「legal guardianship(親権者)」とか言う言葉でつまづく。他の者達は、両親に市民権が無かったり、納税申告書を出したことが無かったりした場合に、従わねばならない複雑な指示につっかえる。

「社会保障番号持ってないの?」ある少女は携帯電話で父親にスペイン語で訊いていた。アメリカで生まれて市民権を持っているその少女は、父親が不法移民であると知って唖然とした。

その部屋にいる7人の大人のうち、高校の職員は1人だけだった。3人はカリフォルニア大学アーバイン校の職員。残りの3人はカリフォルニア州立大学フラトン校の職員だ。

より豊かなコミュニティーであれば両親や生徒指導員が行っているような仕事を、ここでは大学が行っている。しかしながら、何年にも亘る予算削減の末、カリフォルニア公立学校の平均的カウンセラーは1,000人の生徒の面倒を見なければならない。この数字は国内で最も高く、全国平均の2倍だ。カリフォルニア大学システムは州内数百の学校における、カウンセラーやサポート・スタッフの給与支払いを助けてさえいる。こういった援助無しにはこれらの人々は、いなくなってしまうだろう。カリフォルニア大学システムは州内でも、最も成績の悪い高校のコンピュータとつながっており、各生徒の成績を評価し、取り残されている生徒に対して、学校のスタッフメンバーや大学の支援職員へ警告を発することができる。

州内の大学へ入るためには、カリフォルニアの生徒は、高いレベルの学科で最低でもC評価は受けなければならない。そして多くの生徒は、それができないでいる。過去3年間にカリフォルニアの高校を卒業した生徒の内、アジア系の59%、白人の44%、黒人の28%、そしてラティーノの27%しか、大学が求める成績に到達していない。

「学校は深刻なリソース不足に陥っています。そしてカウンセラーは風紀の問題に埋もれてしまっていて、子供たちを単に卒業させる事までしかできません。」と、成績評価システムを管理するレジナルド・ヒルモン(Reginald Hillmon)は言う。彼の話では、多くの生徒は、「卒業に必要な科目と、大学入学に必要な科目との間にあるギャップ」に無頓着だと言う。

その無頓着さこそが、アーバイン校職員のクリスティーナ・フローレス(Cristina Flores)がサンタ・アナのセンチュリー高校でいつも出会う障壁だ。同高校の生徒の約半数は英語が得意で無く、約80%は、学校で無料の食事を支給してもらう資格があるほど貧困だ。

最近、大学入学資格を得る事について一年生の集団に尋ねてみところ、フローレス女史は、ほとんどの生徒からキョトンとされた。「これ知ってるでしょう?違う?入りたいって思って無いの?」

彼女は、大学入学についてほとんど非現実的なほど高い希望を持つ複数の生徒と出会っている。しかし彼女によれば、それよりはるかに多いのが、自分たちの見通しを低く見積もり過ぎている生徒たちの問題だと言う。研究結果によれば、低い収入の家庭に暮らす高い成績を持つ生徒たちは、同じような成績で裕福な家庭の生徒たちに比べて、より少なくしが難関校への入学を申し込まない。何故なら、彼らは自分たちの選択肢を知らないから、あるいは、良い学校は自分たちの手には届かないと間違って信じているからだと言う。

「私の高校のカウンセラーは一度として私に4年生の大学へ行くべきだとは言いませんでした。」24歳のフローレス女史は言う。「私が希望を伝えると彼らは驚いたんです。そしてその時にはもう遅すぎました。何故って私は必要な科目を取っていなかったから。だから私はコミュニティー・カレッジから始めたんです。あんな事はこの子たちに経験させたくありません。」

アーバイン校卒業生のフローレス女史は週に3日、センチュリー高校へ通い、締切を意識させながら、生徒が入学願書を埋めるのを助ける。どうやって学費の控除を受けるか教え、奨学金のリストを表示するウェブを指し示し、陥りやすい落とし穴を上手く避けるように生徒を導く。

「あなたたち、いつも弟や妹のベビー・シッターしてる?料理をしたり、両親と一緒に働きに行ったりしてる?」フローレス女史は生徒たちに問いかけた。生徒たちの約半数が手を挙げている。「私の母は週末になると、家の掃除の仕事に私を連れて行くのよ。それが大嫌いだった。大学に入ったのもそれが嫌いだったのが理由の1つね。」

「でも、そういったことは、課外活動とかボランティアとして書類に書いて良いものなのよ。」彼女は言った。「何故ならもしそれを書かなければ、係の人間はあなたが何もしていないって思うから。」センチュリー高校3年17歳のジャスミン・ロドリゲス(Jasmin Rodriguez)は、過去数年の間、フローレス女史や彼女の同僚と、何回も会っている。彼女は良い学業成績と溢れんばかりのエネルギーを持っいる。捨てられた動物を救うクラブを立ち上げ、低調だったフラダンスクラブを再興した。

大学当局は、このプログラムがどのくらい大学へ違いをもたらしてくれているか、計るのは難しいことを認めた。彼らが支援するほとんどの生徒は、ある程度の大学へ入れる。しかしこの傾向は、生徒が通う学校でも比較的優秀な生徒に限られている。カリフォルニア大学システムにもたらされる変化を計るうえで、新しい入学基準の効果と、低所得層生徒への支援の効果を区別する方法は無い。

しかしジャスミンのような生徒にとって、このプログラムの価値は疑いようが無い。

「あの人たちのガイダンスが無かったら、とんでもなくロスしていたと思う。」彼女は言った。「誰かが教えてくれなければ知らないままの小さなことって、たくさんあるんです。」

ジャスミンはこの秋、U.C.L.A.に入学する。

~~ここまで~~

次回更新は6月15日ごろになると思います。
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Author:ゾノシン
英語の勉強の為に、ニュースサイトの記事を読んでいるうちに、面白さにつられて翻訳してみようと言う無謀な事を始めました。大変なので更新は一週間に一回位になると思います。どこまで続けられるか解かりませんが。

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